結婚すると家族が増える分、楽しいことも増えますが、一方でやはり大変なことも起こります。今回は、お義母様や義理の弟様のために奔走された優しいご依頼主様のお話です。
お義母様の施設入所のための片付け
5月のことでした。
「主人の母親が住んでいた長屋を引き払いたいので片付けてほしい」というお問合せをいただきました。
【経緯】
お義母様は、数年前に離婚をされて以来一人暮らしでしたが、施設に入ることになり困り果てていたところ、片付けトントンの動画をご覧になられたお嬢様に「片付けならいい業者がある」と勧められたのだそうです。
ご家族からの推薦ということもあり、すぐにご成約となりました。
片付け作業の様子
「玄関周辺に生い茂った草も刈ってほしい」というご希望だったので、1名は草刈り担当です。
お家の広さは2DK。処分する物、取っておく物(古銭、未開封の家電など)が明確だったので作業が捗りました。
不用品などをトラックに運んでいると、ご依頼主様の周りにはご近所さんがチラホラ。
「これ捨てるの?もらってもいい?」とご近所さん。「まだ使えそうな物はどうぞ」と、お譲りしている様子を見て、ほっこりしました。
私の実家でも、野菜や果物などを近所同士でよくお裾分けし合っていたので、ちょっぴり懐かしい気持ちです。
積込みが済んだので、ご依頼主様と一緒に市のゴミ処理場まで向かい、可燃・不燃ゴミを処分しました。
残ったスタッフで簡易清掃を済ませ、無事、大家さんに返却完了です。
義理の弟様の遺品整理
1年ほど過ぎたある日のことです。
「主人の弟が亡くなり、住んでいた家を売却したいので遺品整理をお願いしたい」というお電話がありました。
「片付けてほしい家には、主人のお父さんと弟が一緒に暮らしていたの。ところが、1年半ほど前にお父さんが他界してから荒れてしまったみたい」
「主人は入院生活をしているから動けないし、近所に他の兄弟も住んでいるそうだけど、何もしてくれないの」
前回はお義母さん、今回は義理の弟様と、いろいろ奔走なさっているお姿に、力いっぱいお応えしたいと思いました。
お見積り
お住まいは、2階建ての一軒家。お庭のお手入れをされていなかったためか、庭木や雑草がうっそうと茂っていました。
まずは、1階から拝見します。玄関入ってすぐ右手に広いリビングがありました。
そのほか1階には和室が3つありましたが、いずれもモノが少ないので、すぐに片付きそうです。
2階へ上がると、洋室が2つと納戸が1つありました。
倉庫のように不用品が山積みで、なかなか手強そうです。
ご依頼主様からは、次のご要望がありました。
・泥棒が怖いから、まずは庭をサッパリしたい
・どこかにハチの巣があるので、駆除してほしい
・お坊さんがお経をあげたら、仏壇をお寺まで運んでほしい
・土地の権利書、通帳などを探してほしい
・基本的に貴重品以外は処分
確かに人が住んでいないと思われると、空き巣に狙われるかもしれません。早く片付けて安心していただきたいと思い、「すぐにでも対応可能です!」とお答えしました。
作業1日目の様子
草刈りと庭木の伐採をスタッフ3名で実施。
かなり広いお庭だったので、1日では終わりませんでした。
翌日は、除草作業の残り、カーポートと物置の撤去をする予定です。
作業2日目の様子
この日のスタッフは4名。朝から雨が降っており、カッパ着用で作業を開始しました。
物置は、解体する前に中のモノを分別しなければいけません。
【物置の中360°ビフォー写真】(Internet Explorer 、一部のスマホで見ることができない場合があります)
ハチの巣は、ここにあったようです。ハチジェットで駆除してから作業を行いました。
ひと段落ついた頃、「雨の中、ご苦労様。みなさんでどうぞ」と、ご依頼主様がお茶とお菓子を差し入れてくださいました。本当にありがとうございます。
外の作業は予定どおり終了したので、明日からは家の中の作業に取りかかります。
作業2日目が終わった夜にお電話が・・・
「義母の体調が思わしくないので、片付けの日程を延期したい」とのことでした。
お電話の向こうからは、かなりお疲れの様子が感じられました。どうかご無理なさらないでほしいと願いつつ、「再開の目途がついたら、あらためてお知らせください」とお伝えしました。
その後も、「まだ体調が思わしくなくて、もう少し伸ばしても大丈夫ですか?」、「あと少しで落ち着きますので、もう少しお待ちください」と、お忙しいにもかかわらず、業者にまでこまめな連絡をくださり、本当にありがたく思いました。
義理の弟様の遺品整理を再開
作業中断から2か月半が過ぎた頃・・・。
「お世話になっています。先日、義母は安らかな眠りにつきました。作業の再開は、49日が過ぎた頃からお願いできますか?」というご連絡をいただきました。
頭の中が一瞬真っ白になりましたが、何とか冷静さを保ちつつ、今後のスケジュールをお伝えしたような気がします。
目標は、2日間で家の中のモノを分別・処分することです。
1階の片付けの様子
スタッフは5名、1階と2階に2名づつ、運搬に1名という配置でスタート。
1階は、まずリビングから始めます。机の上の物から順に分別を行い、空っぽになった家具は部屋の隅っこに集めていきました。
それほど多くなかったので、すぐに片付きました。
続いて、北側にある和室の片付けです。
タンスには大きなカギが付いており、この中から権利書などの重要書類が見つかりました。
こちらの部屋も、あっという間にスッキリしました。
1階のラストは、仏間です。
お経をあげていただいたのち、お仏壇はお寺さんに運ばせていただきました。
仏間には大切な物がある可能性が高いので、十分に注意して分別しました。
2階の片付けの様子
東側の洋室は、モノが胸の高さまであります。
クローゼットの中も空っぽにして、この部屋は完了です。
続いて、西側の洋室です。
扉が外れてしまったようで、部屋の中に立て掛けてありました。
クローゼットの中から大量の雑誌や新聞などが出てきました。
運び出しが終わり、ホコリ払いと掃除機掛けを実施。
階段の横にあった納戸の中もスッキリです。
1人分の幅しかない、かなり急な角度の階段です。
約2トンもの雑誌や新聞は、ここから地道に運びました。
分別を終えてゴミ処理場に
ゴミ処理場には、ご依頼主様に同乗していただきました。ゴミを処分して戻ると、残ったメンバーがちょうど簡易清掃を終わらせたところ。
1階も2階もすっかり綺麗になった様子をご覧になり、「途中、ご迷惑をおかけしましたが、本当に助かりました」とおっしゃってくださいました。
ご主人様の看病、義理の弟様の遺品整理、お義母様の葬儀と、本当に大変だったことでしょう。情に厚くとても優しい方だから出来たのだと思います。
約4か月越しの片付けでしたが、何とか無事に終えることができてホッとしました。
片付け料金
・スタッフ人数:延べ17名×4日
・排出量:可燃・不燃ゴミ2,300kg、布類340kg、紙類2,170kg、金属類390kg
・ご請求金額:750,000円
片付けを終えて
スタッフの日報です。
【小田の日報】
直径25~30㎝程の生木の切り株がノコギリでは切れず、ナタで叩き割りました。スッキリしたお庭を見て、ご依頼主様も喜ばれているご様子でした。
【竹内の日報】
数か月前からの案件で、本日が最終日。スタッフは5名でしたが、紙類だけで約2トンあり、そのほとんどが2階からの運び出しだったため時間ギリギリでした。作業完了後はお客様も満足されたご様子でした。
次のブログには、遺品整理のお手伝いをさせていただいた時のことを書きました。
片付けトントンは、遺品整理や実家の片付けを承っています。弊社の遺品整理士が、心を込めてお手伝いさせていただきます。
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