汚部屋になってしまって途方に暮れている方のために、どのくらいの時間があれば片付けられるのか、また、なるべく短時間で片付けるには一体どうしたら良いのかについて、記事にしてみました。
お悩みになっていらっしゃる方の参考になれば幸いです。
プロが汚部屋を片付ける時に意識していること
まずは、片付けトントンが、実際に汚部屋を短時間で片付けた時の様子をご覧ください。
一人暮らしだった中年の男性が入院されたタイミングで、ご親族さまから片付けのご依頼をいただいた時のお話です。
リビングのビフォーアフター
リビングには、ヒザくらいの高さまでゴミがたまっています。
リビングのビフォー【360度写真】(Internet Explorer 、一部のスマホで見ることができない場合があります。)
大半が可燃ゴミとペットボトルで、中身は入っていないようです。ほとんど匂いも感じられません。
男性の一人暮らしの場合は、コンビニ弁当の空箱などが散乱している場合が多く、ほとんど完食しています。水分の多いゴミが少ないので、床などの汚れもひどくないだろうと思われます。
アパートを退去されるとのことでしたので、ゴミを処分した後、丁寧に掃除しました。
リビングのアフター【360度写真】
最初にリビングのビフォーアフター写真をご覧いただきましたが、玄関・トイレ・お風呂・キッチンを含めた全体の作業時間は、7人で4時間でした。
それでは、もう少し詳しく見ていきます。
汚部屋を片付ける時は、大切なものを捨ててしまわないように!
作業着手前には、必ずミーティングをし、作業内容・注意事項などを話し合いますが、その内、「取っておくもの、探し出すものの周知徹底」は最も重要です。
お客さまにお聞きした「取っておくもの」のメモ↓↓↓
お客さまの大切なものを捨ててしまっては大変です。目につく場所にメモを貼り、確認しながら作業します。メモになくても、大切そうなものが出てきたら取っておきます。
(ご自身で片付ける場合も、あらかじめ、探し出すもの、取っておくもののリストを作っておけば、誤って捨ててしまうリスクを減らせると思います)
最初はガッツリ、終わりは繊細に
私たちはプロですから、なるべく早く片付けを終わらせなくてはいけません。モタモタしていると、お客さまにご迷惑をおかけすることになるし、そもそもサービスが成り立たなくなってしまいます。
最初の内は、特に場所を占領しているゴミ、モノをガッツリ処分します。
上の写真の場合は、たくさんの可燃ゴミとペットボトルをどんどん袋詰めし、外に運び出しています。その時、細かいもの(例えば乾電池など)が出てきても、基本的に触りません。
ガッツリ処分していく内に、徐々に床が見えてきます。
床に散乱しているものの中には、各種書類や郵便物などが含まれています。大切なものを捨ててしまわないよう、慎重に作業します。
また、汚部屋の片付けをすると、そこら中に小銭が落ちていることがよくあります。テーブルの上や床に落ちている小銭を拾い集めました。
100円玉もたくさん落ちていたので、総額は10万円を超えていたようです。汚れていたので、軽く洗ってお客さまにお渡ししました。
この光景を見て、銭洗い弁天に行った時のことを思い出してしまいました。これだけ小銭を洗えば、お客さまもスタッフも金運アップ間違いなしです!
つまり、早く片付けるコツは、「最初はガッツリ、終わりは繊細に」ということですね。
玄関のビフォーアフター
玄関にもたくさんのゴミがありますが、ドアを開けた時に崩れ落ちるほどではありません。軽めのレベルです。
ポイントは、下駄箱の上の郵便物です。大切なものがないか、慎重にチェックします。
十分にホコリを除去し、床は水拭き、洗剤拭きをした後、水拭き、乾拭きで仕上げます。洗剤拭きの時、頑固な汚れにはプラスチックヘラをあてます。
「たたき」の汚れもキッチリ落とします。
玄関は「家の顔」です。片付けが終わってお客さまをお迎えした時、第一印象からほっとしていただくことが大切だと思っています。
洗面所のビフォーアフター
洗面所の床にもゴミはありますが、洗面台も洗濯機もなんとか使えていたようです。
洗濯機の中には、洗い終わった洗濯物が入っていました。
洗面台の狭いところには、Jブラシをあてます。
ドラム式洗濯機の運び出しには、ちょっと苦労しましたが、ここもキレイに仕上がりました。
お風呂のビフォーアフター
お風呂にはゴミはありません。ここだけはキレイにしておきたいと思っていらっしゃったのでしょう。
アパートを退去されるとのことでしたので、引き渡しに必要十分なレベルで仕上げました。
トイレのビフォーアフター
トイレはギリギリ使えそうですが、便器内には軽めの汚れが付着しています。
床のゴミを処分した後、基本的には中性洗剤、便器内の頑固な汚れには酸性洗剤を使って清掃しました。
汚部屋を短時間で片付けるために
ネットで汚部屋の片付けについて調べてみると、「汚部屋住人からミニマリストになった」という、ちょっと極端に思える成功例を見かけます。
ミニマリストとは、モノを極限まで減らして暮らそうとする人たちのことで、ミニマリストになると、掃除が簡単、探し物をする時間が極限まで減る、ムダな買い物がなくなる、モノに支配されないシンプルな生活ができる、などのメリットがあるとされています。
汚部屋には、ゴミやモノが多すぎるわけですから、それを処分すれば必ず解決します。…当たり前ですね。
まずは「なんちゃってミニマリスト」になったつもりで、思い切って処分してみてはいかがでしょうか。そうすれば、迷う時間が減って作業が早く進みますし、片付けた後もスッキリして、掃除もしやすくなります。
詳しくは、次のブログをご覧ください。
また、「どこから手を付けたらいいかわからない」という方のために、ゴミの処分や片付けのコツ、手順について詳しく解説した記事を書きました。
ぜひご覧ください。
プロが、ワンルームの汚部屋を片付けるのに必要な時間
ワンルームの汚部屋に、ゴミが30cmくらい床に積もっているとしたら、一人で一日で片付けることができると思いますか?
はっきり言って、プロでも無理です。
まずは、片付けトントンのスタッフが、どのくらいの時間で片付け・掃除をしたのか実績をご覧ください。
(片付け・掃除にかかった時間の短い順に並べました)
事例1:床上30cmのゴミなどの処分、汚れは少なめ
玄関周辺には衣類、中身の詰まったダンボール、チラシなどがあり、リビングには弁当の空き容器、使用済みのティッシュ、ペットボトル、缶などが山積みになっていました。
合計で、595kgのゴミや資源を処分しました。
汚れが少なく、簡単な清掃でかなりキレイになりました。スタッフにとっては入門編ともいえる、軽めの汚部屋でした。
事例2:床上30cmのゴミなどの処分、退去レベルの清掃
「すでに別の家を借りて生活しているが、前に住んでいた賃貸を退去するため、片付けと清掃を頼みたい」というご依頼でした。
弁当の空き容器やペットボトルがたくさんあり、浴槽にも袋詰めされたゴミやペットボトルが溢れていました。
ゴミや資源の処分量は、合計で430kg。時間が許す限り清掃も行い、退去できるレベルまでに仕上げました。
また、サービスで引越し先への荷物の運搬も行いました。
事例3:床上60cmのゴミなどの処分、暮らし続けるための清掃
床はまったく見えず、約5年分のゴミが腰の高さまで積もっていました。
缶・ペットボトル・弁当の空き容器がほとんどでしたが、食べ物系のゴミもあり、害虫も発生していました。
ゴミや資源の処分量は、980kgでした。
事例4:床上50cmのゴミなどの処分、水漏れ苦情が発端の片付け
隣のお宅から水漏れの苦情があり、管理会社が調べにきたところ、汚部屋であることが発覚。「水漏れの原因を調べたいので、すぐに何とかしてください。」と言われたそうです。
水漏れがあったため、濡れた細かいゴミが多く、思ったよりも分別に時間がかかりました。
ゴミや資源の処分量は、775kgでした。
事例5:床上70cmのゴミなどの処分、簡易清掃
ゴミの大半は弁当の空き容器で、袋詰めされていませんでした。そのため、虫も飛んでいたり、有機系の臭いがしました。
比較的スムーズに片付きましたが、簡易清掃のレベルでは、落とし切れない汚れもありました。
ゴミや資源の処分量は、700kgでした。
事例6:床上80cmのゴミなどの処分、暮らし続けるための清掃
ペットボトル・雑誌・ビン・可燃ゴミなど、処分する物の種類が多く、かなり手強そうなことは、すぐにわかりました。
また、たくさんのホコリが舞っていました。
風呂場やトイレの汚れが非常に手強く、清掃にも、かなりの時間がかかりました。
ゴミや資源の処分量は、775kgでした。
ゴミの高さ(床上〇〇cm)と作業時間の関係
事例1~6の「ゴミの高さ」と「作業時間計」をグラフにしてみます。
おおむね比例していることがわかります。まあ、当たり前ですね。
あなたが、ワンルームの汚部屋を片付けるのに必要な時間
事例1~6のゴミの高さ、プロの作業時間の平均値を算出してみます。
ゴミや資源が、床上50cmほどまで溜まっている場合の作業時間の平均値は、35時間になりました。
さて、ここからは、あなたが片付ける場合の時間を推測していきます。
通常、プロのほうが短時間で片付けることができますが、いったいどうしてでしょうか?
プロの作業が早い理由
・慣れていて、手が早い
・スキルがある
・体力がある
ここまでは、当たり前です。
しかし、私たちでも手こずることがあります。それは、どんな時だと思いますか?
プロでも作業に手こずるケース
・取っておく物が多すぎる
・取っておくか、捨てるか、お客さまが決められない
スキルがない、体力がないとかよりも、実はこちらの方が片付け時間への影響が大きいこともあるのです。短時間で片付けるためには、取っておく物が多すぎないよう、あまり悩まないようにすることが、とても大切だと覚えておいてください。
そうすれば、プロの片付け時間に、かなり近づけることができるでしょう。
・・・
あまり根拠はありませんが、あなたが片付ける時間は、プロの1.5倍くらいかな、と私は推測しています。
ゴミや資源が床上50cm程度ならば、(プロの作業時間35時間×1.5=)ざっくり50時間という感じです。もちろんゴミの種類や汚れ具合で誤差は出るでしょうが、そんなに細かなことを気にしても、あまり意味はありません。
1cmあたり1時間くらい、と考えておいてください。
さて、あなたのお部屋のゴミや資源の溜まり具合を、床上何cmかざっくり測ってみましょう。それが床上20cmだとしたら、片付けに必要な時間は20時間くらいという感じになります。
あなたは、その時間を捻出できますか?
時間が作れるのであればGO、時間が作れないのならば家族や友達に相談してみましょう。それも無理ならば、早めに業者に頼むべきです。
問題の解決は、シンプルに合理的に考えることが大切です。
汚部屋を自力で片付けるメリット
あなたが片付けの第一歩を踏み出す気持ちになれるよう、自力で片付けるメリットを二つ挙げてみます。
自力で汚部屋を片付ければ、お金を節約できる
汚部屋になってしまうと、もう自分ではどうすることもできないと思ってしまいがちです。もちろん、業者に頼むのもアリですし、片付けトントンにご依頼いただければ、私たちは大変喜びます。
でも、ちょっと待ってください!
業者に片付けを頼むと、いくらくらいのお金があなたのお財布から飛んで行ってしまうか、ご存じですか?
ワンルームに、ゴミが床上30~80cmまで積もっていた場合、片付けトントンの実績では、20~34万円のお金がかかりました。
はんぱない金額です。
一方、自力で片付けることができれば、お金はほとんどかかりません。
あなたの大切なお金です。できることならば、好きな物を買ったり、好きなことをするのに使った方がいいですよね!
自力で汚部屋を片付ければ、自信が生まれる
今まで片付けられなくて悩んでいたのです。
それを頑張って片付け切ることができれば、ものすご~い達成感を味わうことができるでしょう。それに、ゴミ分別の仕方、収納・掃除のスキルも徐々に身についていきます。
あなたの苦労は、汚部屋へのリバウンドも防いでくれるはずです。
ただ、どうしても自力では無理で業者に頼むことになっても、心配しないでください。お部屋を綺麗に維持する努力を続ければ、それが習慣になり、いずれは片付けが面倒ではなくなっていくはずです。
もし、自力では無理だと思ったら・・・
あれこれ悩んでいる内にも、ゴミは溜まり続け、お部屋は傷み続けます。どうしても自力では無理だと思ったら、早めに業者に相談してみることを強くおススメします。
実は、引っ越したのに、片付けられなくて家賃を払い続けていた方も、実はかなりいらっしゃるんです。
もう住んでいないのに、1年以上家賃を払い続けたケースが7件もありました。
メチャメチャ無駄です。
見積りを取ってみて、お金が足りなかったら、分割払いにできないか、親に借りられないかなどと、聞いてみるのもアリです。
・・・
一日でも早く汚部屋を卒業し、素敵な暮らしを手に入れることができますように!
よろしかったら次のブログもご覧ください。
https://kataduke-tonton.com/howto/24416/
片付けトントンは、汚部屋の片付けを承っています。自力で片付けるのが難しい場合は、お気軽にお問い合わせください。サービスエリアは愛知県内(一部地域を除く)です。
詳細は、汚部屋片付けページをご覧ください。