お部屋が大変なことになってしまったために、とりあえず引っ越しをして、時間のある時に何とかしようと思ったものの、結局は片付けられない。そんな悩みを抱えていらっしゃる方は、思ったよりも大勢いらっしゃいます。
今回は、そのようにして3年間放置してしまったお部屋を片付けた時のお話です。
また、お役に立てそうな情報やちょっとしたデータを、コラム形式で間にはさみ込んでみました。興味をお持ちいただけた部分だけでもお読みくだされば幸いです。
お問合せ
2020年12月のある日のことです。
「引っ越し後の不用品回収をお願いしたい」というお問合せをいただきました。
どんな不用品があるのかお聞きしたところ、「散らかっていて口では説明できないから、一度見に来てほしい」とのこと。平日はお忙しいようで、土曜日の昼頃にお見積りに伺うお約束をしました。
お見積り
到着すると、30代後半~40代前半くらいの男性がお出迎えくださいました。お部屋は家具・家電付きで、間取りは1Kです。
玄関周辺には郵便物やチラシなどが散乱しており、リビングには弁当系のゴミやペットボトルなどが10cmから多いところで15cmほど溜まっています。床に敷かれたお布団の上はキレイな状態でした。
トイレやお風呂は、多少汚れてはいるものの十分に使えるレベルです。また、クローゼットには、洋服が少しかかっている程度で、ロフトには、ほとんど何も置かれていませんでした。
独身男性の一人暮らしによくある特徴が見受けられます。
コラム【独身男性のゴミ屋敷・汚部屋の傾向】
独身男性のゴミ屋敷・汚部屋の傾向は、「ゴミ屋敷スッキリ日誌|岡崎市ワンルーム(独身男性)」に詳しく書きましたが、関係のありそうな部分を抜粋します。
「ほとんどが飲食後のゴミ」のケースが50%もありました。
独身男性は自炊をあまりせず、弁当で済ませることが多いからだと思われます(詳細は元記事をご覧ください)。
ご依頼主様が、どうしてこんな状態になってしまったのかをお話くださいました。
「ゴミの回収場所が遠くて、出すのが面倒になってしまったのと、勤務が不規則で忙しいこともあり、ゴミが溜まってしまった」
「ひとまずそう遠くないところに引っ越して、いずれ自分で片付けようと思ったけれど、別のところに住んでしまったら掃除する意欲もわかなくなってしまった」
「それから3年間、住んでいないのに家賃だけを払い続けてしまい、もったいないし、そろそろ何とかしなければいけないと思った」
・・・
ゴミの量は平均して床上10cmほどしかありませんから、正直言って、引っ越さなければいけないほどのレベルではないのかなとも感じました。
コラム【一人で片付けるとしたら、どのくらいの時間がかかるの?】
ゴミや資源が床上50cm程度ならば、ざっくり50時間という感じです。もちろんゴミの種類や汚れ具合で誤差は出るでしょうが、そんなに細かなことを気にしても、あまり意味はありません。
1cmあたり1時間くらい、と考えておいてください。
さて、ゴミや資源の溜まり具合を、床上何cmかざっくり測ってみましょう。それが床上20cmだとしたら、片付けに必要な時間は20時間くらいという感じになります。
その時間を捻出できますか?
時間が作れるのであればGO、時間が作れないのならば家族や友達に相談してみましょう。それも無理ならば、早めに業者に頼むべきです。
問題の解決は、シンプルに合理的に考えることが大切です。
今回のお部屋は床上10cmですから、1人でも約10時間もあれば片付きそうです。それに、湿り気の少ないゴミなので、汚れもひどくないと思われます。
ご依頼主様はお元気そうな方だったので、「気合いを入れてガッとやったらご自身でもたぶん一日でキレイにできます。でも、おまかせいただくと、これくらいの金額がかかってしまいますが・・・」と、正直にお話させていただきました。
すると・・・
「何度かやろうとしても、できなかったので今回はお願いします」
無駄な家賃を払い続けるよりも、思い切ってリセットするのもアリですね。ご依頼、ありがとうございます。
水回りなどは、そこそこ汚れていましたが、頑固な感じではありません。退去用の清掃を含めて¥172,700でご成約いただきました。
片付け作業
午前は3名体制で分別・袋詰め、午後は2名で清掃を行う予定です。
電気と水道が退去後半年くらいの時点で止めてあったので、ポリタンクに水を満タンにして持ってきてあります。
9時~10時の間で、ご依頼主様に立ち会っていただき、残すモノの確認と仕分けをしました。その後は、ゴミや資源だけの状態になったので、ご依頼主様は一旦ご自宅にお帰りになりました。最終確認の時に来ていただく予定です。
ゴミの大半が、コンビニ系のプラやペットボトル、空き缶などです。分別した物は次々に運び出し、午前中のうちにいらない物の処分を終えることができました。
さて、退去レベルの清掃の開始です。
リビングは、接着してあるカーペットだったので、どうなっているかちょっと不安でしたが、ほとんど汚れてはいませんでした。一安心です!
実は、私も一時期このタイプの賃貸に住んでいたことがあって、もう大丈夫だろうと思ってアイロンをカーペットの上に置いたら、まだ思いのほか熱くて焼け焦げを作ってしまったことがあります。退去する時に修繕費用を引かれたことを思い出しました。
天井や壁のホコリ払いをし、床やカーペットの掃除機がけを実施。窓は、水拭きと乾拭きで十分キレイになりました。
お風呂はそこまで汚れておらず、メインは石鹸カスの除去。
キッチンには落としきれないサビも少し残りましたが、その他の汚れは専用道具や洗剤で効率よく取り除き、持参した水も半分ほど残して完了しました。
・・・
実際に住民の方がゴミ出しする場所まで歩いて行ってみたのですが、2階から階段を降りて、裏手に回り、駐車場を横切ってやっと到着。片道で50メートルくらいはあったかと思います。
地味に遠いです。
駐車場に停めたトラックへの運び出しを担当していたスタッフも「なんだか出しにくいなぁ」と言っていたので、億劫になってしまったお気持ちもわかる気がしました。
片付けを終えて
ご依頼主様には、取っておく物の確認後、早い段階でご自宅に戻っていただけたので、夜勤明けのご負担を少なくすることができたかなと思います。
最後には、「どうしても片付けられなかったので、助かりました」とおっしゃっていただけました。3年間のモヤモヤ解消のお手伝いができて、本当に良かったです。
・・・
片付けられずに放置して無駄に家賃を払い続けている方は、意外にも、たくさんいらっしゃいます。ご自身で片付けられない場合は、なるべく早い段階で業者なりご家族様なりに相談されることを強くおススメします。
コラム【片付けられなくて、住んでいないのに家賃を払い続けた方の統計】
「ときどき営業日誌|片付けられなくて3年間放置した賃貸アパート」から、関係のある部分をご紹介します。
記録が明確な94件のデータを分析してみました。
「引っ越したが放置して1年未満」が10件、「引っ越したが放置して1年以上」は7件もありました。両方合わせると17件(全体の約18%)にもなります。
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片付けトントンは、ゴミ屋敷・汚部屋の片付けを承っています。まずは、お気軽にお問い合わせください。サービスエリアは愛知県内(一部地域を除く)です。
詳細は、「ゴミ屋敷片付け・掃除ページ」をご覧ください。