親が住んでいた家を退去するための片付け(関連する統計もご紹介)

別居していたご両親がお亡くなりになり、部屋の退去や家の解体をするために実家を片付けたいというご依頼が増えています。

今回は、その実例と関連するデータをご紹介します。

親との別居・同居などの統計と実家の片付けの関係

近年、親と別居するケースが増えていると感じますが、はたして、それは事実でしょうか?

(ご紹介するデータは、「政府統計 グラフでみる世帯の状況」を参照・加工したものです)

まずは、「家族形態別にみた65歳以上の者の構成割合の年次推移」をご覧ください。(ちょっと見づらいので、このグラフはパスしていただいても大丈夫です)

家族形態別にみた65歳以上の者の構成割合の年次推移

上のグラフの内、65歳以上の親だけで暮らしているケース(別居率:橙色と黄色の合計)をグラフにしてみます。

65歳以上の親だけで暮らしているケースのグラフ

1986年には32.1%だった別居率はその後どんどん増え続け、30年後の2016年には57.5%と、もうすぐ2倍に届きそうです。

別居していると、やはり実家の片付けはやりにくくなります。ましてや、遠方にお住まいの場合は、すべてを自分たちだけで片付けるのは困難が伴います。その結果、重くて大きい物だけでも業者に頼むという流れが起きているように感じます。

次に、「年齢別にみた父母の生存状態別人口割合」をご覧ください。

(ご紹介するデータは、「国立社会保障・人口問題研究所 現代日本の世帯変動」から抜粋しました)

※横軸は子供の年齢で、その時、親が生きているかどうかの比率をグラフにしたものです。

年齢別にみた父母の生存状態別人口割合のグラフ

子供の年齢が45-49歳の時の両親が死亡している割合は8.1%、その後は年齢が上がるごとに、さらに比率が大きくなっていきます。

これは、別居していた親の家を完全に片付けなければいけなくなる年齢の分布に、かなり近いものだと思われます。

ある程度、このあたりの数値を意識しながら、親が元気なうちに生前整理ができれば暮らしやすい実家になるし、もしもの時の遺品整理も比較的しやすくなるだろうと考えられます。

実例1:親が住んでいたアパートの片付け

「父が亡くなり、アパートを退去するので片付けてほしい」というお電話をいただきました。

関東からいらっしゃるとのことで、その日にあわせてお見積りの日程を調整しました。

お見積り

目指すお宅は、団地の3階です。玄関に着くと、姉妹でお出迎えくださいました。

間取りは3DK。可燃ゴミはほとんどなく、家具や趣味の物が残っている程度でした。ゴミの回収日にあわせて何度も通われ、お二人だけで分別・処分を頑張ったのだそうです。

片付け前のお部屋の様子

大きい家具もたくさんあり、女性二人だけで階段から降ろすのは、かなり大変な量です。

城や鉄道の模型がお好きだったようで、ケースに入ったジオラマもたくさんありました。

ケースに入った鉄道模型のジオラマの写真

処分するにはもったいない物も多かったので、グッズ系の買取に強い業者さんをご紹介しました。

比較的キレイなお部屋ですが「次に入居される方に気持ちよく使ってもらいたいから」とのことで、不用品の処分の後、ハウスクリーニングもしてほしいというご要望でした。

お二人ともYouTubeで片付けトントンの動画を見てくださっているようで、実際に作業しているところを見てみたいということもあり、すぐにご成約いただきました。

片付け作業当日

スタッフは3名。

あらかじめ取っておく物はよけてくださっていたので、とても助かります。

ご依頼主様が取っておいてほしいとおっしゃったモノの写真

ベッドやスチールラックなどの大きい物は解体しましたが、運搬がメインだったので作業は順調に進み、午前中のうちにすっかり物がなくなりました。

不用品を運び出した後のお部屋の様子

2人がエアコンを取外している間、1人が掃除を始めます。

「トイレ掃除が見たい!」とおっしゃられたので、スタッフが実際に作業をしながら手順、コツ、洗剤の使い方などを細かく説明しました。

他のメンバーは、床の掃除機掛けや水拭きなどを済ませ、清掃も完了です。

【リビング360°ビフォー写真】

【リビング360°アフター写真】

最後に、ご依頼主様の希望で記念撮影もし、大変ご満足いただけたご様子でした。

実例2:親が住んでいた一戸建ての片付け

「親が住んでいた家を退去するため、片付けてほしい」というお電話をいただき、すぐにお見積りに伺いました。

お見積り

お宅に到着すると、女性のご依頼主様がすでに玄関の前でお待ちになっていました。

道がわからなくて何度も私が電話をしてしまったため、心配して外で待ってくださっていたそうです。本当にご迷惑をおかけしました・・・。

1階の様子

玄関は6畳ほどの土間になっていて、1階は1LDKです。

大小さまざまなタンス、棚、机が30個ほどありましたが、物はまったく入っていません。中身は、なんと妹様とお二人だけで片付けたのだそうです。これだけの量は、本当に大変だったろうと思います。

2階の様子

階段を上がると、6畳一間にベッド、マットレス、タンスと細かい物がちょこっとある程度でした。

ふと、奥の方に目を向けると、とても立派な宿の模型が・・・。なんだか優しくてあたたかなオーラを感じます。

和風ドールズ・ハウス 伝統旅館の写真

お母様が作られたそうですが、あまりにも大きくて飾っておけないため、処分するとのことです。

それならばブログで紹介させてください!とお願いしたところ、「写真を載せてもらえるなんて母親も喜びます」とおっしゃってくださいました。

実は、姉妹そろって片付けトントンのYouTubeやブログをご覧いただけているそうです。本当にありがとうございます!

そんなこんなで、トントン拍子にご成約いただきました。

片付け当日

出動スタッフは4名。

道幅が狭いため、小さいトラックで行ったので、ゴミ処理場への運搬が3回戦になってしまいました。

トラックが処分場へ行ってる間に、残ったメンバーで掃き掃除。キレイに使っていらっしゃったので、そのまま退去していただけそうです。

スッキリしたお部屋になり、ご依頼主様にもご満足いただけたご様子でした。

まとめ

実家は、親が長年かけて築き上げてきたものですから、たくさんの大切な物や思い出が、ぎっしり詰まっています。

親を説得しつつ、可能な限り片付けて、暮らしやすい家にするという目標で進めることになるのでしょうが、強い拒否がある場合は、それもかなわないかもしれません。

実家の片付けは、なかなか難しい問題です。

親の説得の仕方や、もしもの時の遺品整理について書いた次のブログも、よろしかったらご覧ください。

https://kataduke-tonton.com/howto/24404/

https://kataduke-tonton.com/voice/27438/

https://kataduke-tonton.com/voice/23803/

https://kataduke-tonton.com/howto/9640/

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片付けトントンは、遺品整理や実家の片付けを承っています。弊社の遺品整理士が、心を込めてお手伝いさせていただきます。

詳細は、「遺品整理サービスページ」をご覧ください。

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